Pâtisseries Régionales Françaises
フランス地方菓子
この地域圏はその創設において、北西のNantesナントと首府とするPays de la Loireペイ・ド・ラ・ロワール地域圏、北東のToursトゥールを首府とするCentreサントル地域圏、南のBordeauxボルドーを首府とするAquitaineアキテーヌ地域圏という当時の政府にとって重要な地域圏(Pays……はBretqgneブルターニュ地域圏創設にあたっての措置(詳しくはPays de la Loire参照)、TourとBordeauxには世界大戦時にParisから避難した臨時政府も置かれた)に挟まれた空白地帯に、それを埋めるために3地域圏のどれにも歴史的に共通していいない地域圏として誕生しました。当時は元々長い事フランス王領であったPoitouポワトー州、Saintongeサントンジュ州、Aunisオーニス州、そしてフランス王に近いヴァロワ・オルレアン(後のヴァロワ・アングレーム)家の所領であったAngoumoisアングーモワ州の4州を空白地帯を埋めるという名の下統合されました。このように、同じような様々な歴史的領地の寄せ集めであるLanguedoc Roussillonラングドック・ルシヨン地域圏とは異なり(Languedoc Roussillon参照)、古くから長くフランス王家の一部として歩んで来たという歴史的・文化的バックグラウンドを持った地域で、かつ地形的にも全くの平地であるため、『地方菓子』についてはこの地域圏のみにあてがう事ができる特徴的な菓子が存在してます。
【Poitou-Charentes / ポワトー・シャラント】①
Cognac / コニャック
Cognacコニャック駅下車。Saintesサントから電車で20分程です。言わずと知れたeau de vieオー・ド・ヴィ(ブランデー)の産地です。コニャックの名は世界中で有名ですが、この名はA.O.C.(原産地呼称統制)に指定されているので、このCognac周辺でとれ、一定の基準をみたしたもののみが「Cognac」になります。よって、世界的に有名なdistillateur醸造業者はすべてこの町にあります。Brandyブランデーが「vin brûlé焼いたワイン」から来ていることはまま知られています。これはイギリスに輸入される際にオランダを通しており、当地では「Brandewijn(brande燃やしたwijnワイン)」と呼ばれ、これがイギリスで「Brandywine」となり語尾のwineワインが取れて単に「Brandyブランデー」となりました。またブランデーの等級についてもいろいろと混同しがちですが、一番重要なのは「統一した基準は無い」ということです。一般的には低い順に「1〜3つ星」「V.O.(very old)」「V.S.O.(very superior old)」「V.S.O.P.(very superior old pale)」となり、以下は上下が曖昧ですが「X.O.(extra old)」「Extra」「Napoléon」などがあります。このように等級分けされている以上、古いもの程高価になりますが、上記のように基準がないため、メーカーによってA社のV.O.より熟成期間の短く安いB社のX.O.ということも十分あり得ます。