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Angersアンジェ駅下車。Le Mansル・マンから1時間程です。Maine et Loireメーヌ・エ・ロワール県の県庁所在地であるだけに大きな町です。この地域圏の冒頭でも書いたように、この町は以前は「帝国」とも呼ばれたアンジュー家の首都として栄えた町でした。現在では大学都市として多くの学生をかかえています。また、郊外(Saint-Barthélemy-d'Anjou)にはorangeオレンジ風味のリキュールとして有名なCointreauコアントローの工場があります。
この町で最も有名なspécialitéといえば「Crémet d’Angers」でしょう。日本では「crème d’ange」として知られている事が多いと思います。これはfromage blancフロマージュ・ブランをベースにcrème fouettée(泡立てた生クリーム)とblanc d’œuf battu en neige(泡立てた卵白)、そしてsucre砂糖を加えて、水分を抜きながら(多くの場合はガーゼに包むが、穴のあいた水切りも使う)保存したものです。ここで注意しなければいけないのは、この菓子(dessertデザート)には本家大元があるということです。これはあくまでヴァリエーションの一つでしかありません。大元は「Crémet d’Anjou」というものです。これはcrème fraîche(サワークリームの酸味が弱いもの)をfouetter泡立てたものにblanc d’œuf battu en neigeやsucreを加えただけのもので、これを水切りして食しました。現在では風味の観点からも「・・・d’Angers」のほうが主流ですが、両者が違うと言う事は理解しておく必要があります。両者ともframboise木イチゴのソースを添えて食します。他のspécialitéとしては「Quernons d’Ardoise」という薄いnougatineヌガティーヌを青く着色したchocolat blancホワイト・チョコでenrober(包む)したものです。比較的新しいspécialitéなので町との深い歴史的関係はないと思われます。このような菓子は色々な場所で見られますが、特に多いのがChampagne-Ardenneシャンパーニュ・アルデンヌ地域圏の北部です。他には「Truffes Angevine」というtruffeトリュフ(chocolatが硬化する前に粉糖、カカオ・プードルなどの粉類に落とし、独特の模様をつけて固まらせたganache)があります。これはganacheガナッシュの中にCoitreauで味付けされたmassepainマジパンが入っています。また、近くのLe Mansルマンのspécialitéである「Muscadine」もありましたが、おそらくこれはcointreauではなくGrand Marnierで味付けされていました。chefの趣味なのでしょうか、せっかくなのにな、と思った次第です。

Angers / アンジェ