Pâtisseries Régionales Françaises
フランス地方菓子
日本ではcrêpeクレープが最もこの地域圏を有名にしているものであると思います。 この地域へはローマ時代よりグレートブリテン島からウェールズ・コーンウォール系のケルト系ブリトン人が入植してきており、ゲルマン系フランク族の他地域とは民族的にも全く異なります。これは英語で本国をGreat Britain大ブリテン(フランス語でGrande Bretagne大ブルターニュ)、Bretagneがlittle Britain小ブリテンと言う事からもよくわかります。 中世初期からブルターニュ王国としてフランスとは独立しており、中期以降も近世までの長い間ブターニュ公国として王制フランスからは独立した地位を確立していました。その後もフランス革命前夜までの長い間独自の自治を確保し続けました。また、このように歴史的に見ても、この地域圏には他の地域とは全く違った文化が築かれています。また、隣のNormandieノルマンディと同じように乳製品が有名であります。とはいってもここでは寝ても覚めてもcrêpeばかり食べていました。
【Bretagne / ブルターニュ】①
St.Malo / サン・マロ
Rennesレンヌからバスで二時間くらいでした。もちろん国鉄も走っており、ParisからはTGVで3時間程です。町はいくつかの地区に別れ全体としてはかなり大きいですが、城壁に囲まれた地区はそれほど大きなものではありません。この地区は旧市街としてたくさんの観光客でひしめいています。中世から海賊や私掠船の根城として栄え、大航海時代にも数多くの探検家を輩出しました。しかし、その港としての優位性から第二次大戦時にはドイツ軍によって占領され、連合国軍による空爆を受け城壁を残して旧市街は壊滅してしまいました。戦後、崩れた瓦礫を一つ一つナンバリングして以前の様子を忠実に復元して現在に至る訳ですが、その労力は生半可なものでなかったと考えられます。このように第二次大戦で被害にあっても以前の様子を復興させてようと努力した町もあるということです。
Rennes / レンヌ
Rennesレンヌ駅下車。ParisからTGVで二時間ほどです。この町はMont Saint Micheモン・サン・ミッシェルを訪れる際の拠点でもあります。ブルターニュ公国の首都として栄えました。その後、首都はNantesナントに移っていますが、近世においてはRennesの方に行政的な重要機関が多くおかれました。このことが後の地域圏編成においてBretagne文化圏の分断という事態を引き起こしてしまいました(Pays de la Loireのページ参照)。現在ではIlle et Villaineイル・エ・ヴィレーヌ県の県庁所在地にしてBretangeブルターニュ地域圏の首府だけに大きな町ですが、第二次大戦時にドイツ軍の攻撃にあい、それほど多くの旧市街が残っているというわけではありません。