Pâtisseries Régionales Françaises
フランス地方菓子
この地域圏で最も有名なのがなんといってもChampagneシャンパンです。同じ発砲ワインでもこの地域圏で取れたものしか「Champagne」を名乗る事ができません。中世にはシャンパーニュ伯の下、地勢的な利点(シャンパーニュ平原とla Meuseムーズ川(北海に続く)、la Seineセーヌ川(La Manche英仏海峡に続く)、la Rhôneローヌ川(地中海に続く))からヨーロッパ最大の国際市が開かれるなど非常に繁栄した場所でした。当時は北欧のハンザ同盟とイタリア商人が経済の担い手であり、当時の主な輸送手段が川を使っての交易であり、この両者にとっての中間地点、最も便利な場所がここであったのです。しかし、航海技術の発展にともないこの市は廃れて行っていまいました。そして残念なことに、現在でもこの地域圏はchampagneを抜きにしてしまうと、産業的に発展して活気ある地域圏というわけではなく、champagne関係以外では上記の「シャンパーニュの大市」の開催都市であったTroyesトロワくらいであまり魅力的なものがない、というのが個人的な感想です。
【Champagne-Ardenne / シャンパーニュ・アルデンヌ】
Reims / ランス
Reimsランス駅下車。ParisパリからTGVで45分です。この地域圏の首府でもなく、属するMarneマルヌ県の県庁所在地でもありませんが、(首府であり、県庁所在地であるのはChâlons en Champagneシャロン・アン・シャンパーニュ)この地域圏最大の都市です。古くはSaint Remi聖レミよって改宗されたフランス王国最初の王にしてゲルマン人であったClovisクロービスの頃より、歴代国王の戴冠式が行われ、「la cité des sacres戴冠の都市」とも呼ばれています。かのJeanne d’Arcが英仏百年戦争中イングランドに占領されていたReimsに危険を承知で入城しCharlesⅦシャルル七世の戴冠式を行ったのもひとえにこの「正式な王位の継承」のためでした。この大聖堂および、聖レミに捧げられた教会は「Cathédrale Notre Dame, ancienne abbaye Saint Remi et palais de Tau, Reimsランスのノートルダム大聖堂、サン・レミ及第修道院およびトー宮殿」として世界遺産に登録されています。また、ここにはフランスで最も有名な日本人画家である「藤田嗣治」が造営に携わり、彼自身も埋葬されている「Chapelle Fujitaフジタ礼拝堂」があります。
Troyes / トロワ
Troyesトロワ駅下車。Châlons en Champagneから1時間半くらいでした。中世から商業の拠点として栄え、その規模もそれなりに大きくAubeオーブ県の県庁所在地です。また、幾度となく天災・人災に見舞われながら、とてもよくcolombage木組みの家がのこっており、雰囲気のいい町です。そしてこの町の一番の特徴として、中心地がちょうどchampagneシャンパンのコルクの様な形をしているのが面白いです(上図のちょうど「トロアTroyes」と書かれている部分)。また、この町はandouilletteアンドゥイエット(豚の腸にこれまた豚の臓物をいれたソーセージのようなもの)がとても有名ですので、その独特の匂いが好きな方はぜひ試してみてほしいと思います。5A(AAAAA)という最高ランクがついているものならそれほど臭くはないと思います。