Valençay / ヴァランセ

Châteaurouxから電車でだいぶ遠回りしなければならず、2時間くらいかかりました。とても小さい町ですが、菓子屋にとって非常に重要なものがある町です。この町には城があり、その城はCharles-Maurice de Talleyrand-Périgordシャルル=モーリス・ド・タレーラン=ペリゴールの所有した城です。彼のことはフランス革命・ナポレオン戦争後のヨーロッパ秩序を制定したウィーン会議でフランス代表として活躍した政治家として歴史的にも重要な人物です。彼は美食家としても知られ、彼がここValençayの城に雇い入れ、各国要人との会談の席で振る舞う料理を任せたのがMarie-Antoine Carêmeマリー=アントワーヌ・カレーム(通称アントナン・カレーム)です。彼はもともとPâtissierとして見いだされた人物であったため、菓子職人としての側面が多く取り上げられがちですが、pâtissierとして成功したのちにはcuisine料理(patisserieも本来はcuisineの一部です)全般に関わる仕事をしています。料理そのものはもとより、調理道具から皿・テーブル・セッティングに至るまで、「食事」に関する全てのことにおいてその才能を発揮し、後世に多大な影響を及ぼしています。ウィーン会議でもタレーランに付き従い、各国要人に料理を振る舞い、「食卓外交」とまで呼ばれるフランスの国際情勢での立ち居振る舞いに大いに貢献しました。この城には彼が働いた厨房や道具類、テーブルセッティング等が展示されていますので、「食」に携わる人間にとっては訪れて損はありません。「食」ということに関して、この町にはfromageチーズのspécialitéとしてA.O.P.(原産地呼称保護)に指定されている「Valençay」が有名です。chèvreヤギ乳を使ったfromageでピラミッド型をしているのが特徴的です。表面が灰色になっていますが、これはcharbon végétal alimentaire木炭を振りかけているためです。
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「地方菓子」としてはChâteaurouxにもあった「Caprice Berrichon」がありました。Pâte sucéeを敷いた底にconfiture framboise木苺ジャムを広げてそこにdacquoiseダクワーズ的な生地を流し、sucre glace粉糖を振って焼き上げたものです。また、fromageの「Valençay」をもした「la Pyramide de Valençay」という生菓子も置いてありました。表面にchocolatがかけてあり、その上からsucre glace粉糖を振りかけているので、見た目はfromageのものと見分けがつき辛い感じです。
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